病院、クリニックでクレジットカードが使えないのは何故?現役医師が解説します。

現役医師Dr.だだだ の昔の疑問。
何故病院やクリニックでは、クレジットカードを使えないことが多いのか?

医師の立場からお答えいたします。

1.めんどくさい
基本的に医師は専門分野にしか興味がありません。開業したり管理職についたりしても、出来れば専門分野以外の仕事はせずに収益を揚げたいと考えています。だから、新しいIT技術とか経理なんかのことは、後回しにしがちです。普通の業界だと信じられない話かもしれませんが、医療業界では世間の常識は通用しません。


2.手数料が嫌だから。
患者さんがクレジットカードを利用した場合、クレジットカード手数料を病院は支払う必要があります。患者負担は通常3割、高齢者なら1割。支払い金額は1000円以外といったこともあるのでは無いでしょうか。クレジットカード手数料は、会計金額に関わらず一律のことが多いため、支払い金額が少ないクリニックにとっては、負担が大きく感じるのですね。支払い金額の大きい、入院を要するに手術や美容外科なんかではクレジットカードが使えるところが多いです。


3.医師はアナログな人が多い。 
医療業界が伝統を重んじる傾向があるからか、医師は現金派が多いです。実は、患者さんからの袖の下が現金だからというのもあるのですが、、、自分が普段クレジットカードを使っていなければ、自分のクリニックで導入しようと思いませんよね。  


4.キャッシュが必要。
保険診療の支払いは3割が患者さんが即日支払い、7割は3か月後に国から支払われます。しかし、人件費などの出費は毎月かかっていく。一見儲かっているように見えるクリニックも、経営形態は町の個人商店と同じ。新規開業したクリニックは、いつも資金繰りに終われています。クレジットカードだと、カード会社からの支払いは1ヶ月。手元のキャッシュが減ってしまうんです。


5.競争が少ない。
これはあくまで、飲食業界等と比べてと言うことです。医師でなければクリニックを開業できないため、参入隔壁が高いです。それでも、医師数は増加していて、少しずつ競争が厳しくなっているため、こうものんびりやってられなくなるかと思います。


きっと僕が開業する頃には、クレジットカードが使えないクリニックに来てくれる患者さんは、グッと少ない世の中になるかと思います。医療業界も、少しずつ変わるのでは。



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