現役医師が美容整形手術を選ぶなら。

最近、美容整形がとても一般的になってきてますよね。脱毛や美肌ぐらいであれば、ほとんどの人が美容外科クリニックにいったことがあると思います。でも、世の中にはクリニックが星の数ほどあるため、どの医師が良いのか分かりにくいですよね。現役医師の僕が美容外科手術を受けるなら、どうやってクリニック、医師を選ぶのか紹介します。


1.形成外科専門医である。
紛らわしのが、形成外科と整形外科。でも、内容は全く違います。形成外科は皮膚とか、顔など外見に関わる外科。整形外科は骨とか筋肉とかスポーツが専門の外科。美容外科は、形成外科の中の一分野です。現在の日本は、何のトレーニングも受けずに美容外科医を名乗ることができます。湘南美容外科などの大手チェーン店では、昨日まで精神科や内科医だった先生が突然豊胸手術などをしています。こんな先生たちは、縫合や糸結びの手技や、解剖などの知識がないため、非常に危険な手術をしています。逆に、形成外科専門医は形成外科外科学会の定める約五年間の正式な大学病院などの施設でトレーニングを受け、専門医試験をクリアした医師。イメージとしては、高卒と大卒ぐらいの、違いがあります。

例外的に、目の手術は眼科専門医、鼻の手術は耳鼻科専門医、身長を伸ばす手術は整形外科専門医、輪郭の手術は口腔外科専門医、性転換手術や性器の手術は泌尿器科専門医や婦人科専門医でも良いこともあります。

美容外科専門医というものもあります。これは大学病院などの教育機関でなく、クリニックで正式なトレーニングなしにら勤務しながら、受験料を支払って少し勉強すれば合格するものです。あまり価値はないので、指標になりません。専門医制度は複雑なので、別記事で記載します。
 

2.経歴をみる。
卒業大学は、国立大学か私立なら慶応、順天堂大学程度まで。あまりレベルの低い私立大学出身の先生は、手が動いても知識面に問題があることが多い気がします。

関東だと東京大学、自治医科大学、昭和大学、杏林大学などでトレーニングを受けた形成外科専門医は、しっかりした方が多いとのことです。


3.安売りしていない。 
凄く安い価格で手術をしている病院はやめましょう。手術には、標準的に必要とされている器具、スタッフの人数がある程度決まっています。何かが省かれているかもしれません。安さだけで決めるのは辞めましょう。

世の中に星の数ほどある病院ですが、その中身は回転寿司から銀座の老舗まで様々です。さすがに、激安回転寿司店に自分の体を預けたくないですよね。

4.カウンセリングが丁寧で論理的
イケメンが優しく説明してくれれば良いという訳ではありません。価格の説明も大切ですが、それよりは手術内容の説明です。二重瞼の手術一つをとっても、手術の仕方は流派によって全く違います。勿論結果も。どの手術方法が専門家からみて正しいかは、一般の方には判断が難しいと思います。クリニックのサイトに書いてある手術方法が、実際に正しく実践できるかは、医師も実際の手術を見学しなければ分かりません。最終的には、医師が金儲けに走っている雰囲気がないか、人間的に信頼できるかなどになってくると思います。この話は「良い外科医とは」という記事を書いているので、そちらをご参照下さい。


5.口コミ
インターネット上の口コミはあまり当てにならないことがあります。なぜなら、美容外科業界は競争が熾烈で同業者同士の足の引っ張りあい、クリニックのなりすまし投稿など多いそうです。なので、実際に手術を受けたことのある友達、家族の紹介が一番だと思います。ただ、美容外科手術を受けたことを公表する人は少ないので難しいかも知れません。

まとめ
形成外科専門医を、しっかりした施設で取得して、かつ人間的に信頼できる先生を選ぶ。クリニックは、激安店は避ける。

これが、最低限の条件だと思います。

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